オーニングとは

2022.04.24 2025.08.05
オーニング

オーニング(Awning)とは、英語で「日よけ」「雨よけ」を意味する可動式のシェード・テント・タープ等の総称です。建物の外側に設置して、日差しを調整したり雨をよけたりする機能的なエクステリア製品として、住宅から商業施設まで幅広く活用されています。

オーニングとは

オーニングとは?基本的な定義と特徴

オーニング(Awning)とは、英語で直訳すると「日よけ」「雨よけ」という意味の言葉です。ヨーロッパでは古くから住宅や商業建築に広く活用され、街並みを彩る機能的なアイテムとして親しまれてきました。

日本では、建物の外部に設置して日差しを調整したり雨をよけたりする可動式テントを「オーニング」と呼んでいます。従来の固定式の庇(ひさし)とは異なり、開閉可能な構造が最大の特徴で、季節や天候、時間帯に応じて自由に調整できる点が魅力です。

オーニングは、カフェやレストランといった店舗の軒先やテラス、商業施設の通路や休憩スペースに設置されているほか、リゾートホテル・保育園・幼稚園・学校・公共施設の日よけとしても使用されています。海外では街並みに溶け込んだ姿も良く見られ、機能性とデザイン性を兼ね備えたエクステリアアイテムとして注目されています。

オーニングの設置例

また、住宅用として、テラスやウッドデッキ、窓側に設置されるケースも増えています。近年の猛暑日増加に伴い、日よけとして活躍するオーニングは、暑さ対策・熱中症対策・紫外線対策ができる製品として、ますます注目を集めています。

住宅用オーニング

オーニングには電動式と手動式があり、手動の場合は、ロープ・チェーン・フック棒等で開閉操作します。電動の場合は、手元で操作ができるリモコンスイッチや、風や光に合わせて自動的にオーニングが動く風光センサーが搭載された製品もあります。

強風時のオーニング取扱いについて

オーニングの種類と選び方

オーニングは、設置方法によって大きく「自立型オーニング」と「壁付型オーニング」の2種類に分けられます。それぞれの特徴を理解して、設置場所や用途に適したタイプを選ぶことが重要です。

自立型オーニング

自立型オーニングは、壁面への取付けが不要のオーニングです。独立オーニングとも呼ばれており、柱の数は基本4本ですが、片持ちの2本タイプや、キャスター等が付いた移動式の製品もあります。好みの場所・空間へ自由に設置でき、壁の材質や強度等を気にする必要がないのが最大のメリットです。

パーゴラタイプ

パーゴラ(藤棚・葡萄棚)のように、屋根と柱のフレームで構成されたオーニング。基本は4本足ですが、連棟が出来る製品もあります。ガーデンスペースに開放的な空間を作り出します。

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片持ちタイプ

パーゴラタイプと同様に屋根と柱で構成されていますが、片側の柱のみで固定されているため、スペースがより広く活用できます。限られた敷地を有効活用したい場合に最適です。

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両翼タイプ

柱を中心に、キャンバスが屋根のように両側に広がった両翼オーニング。広範囲の日かげを作ることができ、キャスター付の移動式仕様も可能です。

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テラス・窓付タイプ

テラスや窓上部に庇(ひさし)のように設置するオーニングです。自立型の場合は、柱を地面に埋め込んで固定し、建物への施工は不要です。

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壁付型オーニング

壁付型オーニングは、建物の外壁へ直接取り付けるタイプのオーニングです。テラスやウッドデッキなど、下にある建造物に制限されることなく設置ができ、柱もないため、すっきりとした空間づくりが叶います。シェードのようなスクリーンタイプの製品もあります。

テラス・窓付タイプ

テラスや窓際に庇(ひさし)のように設置するオーニングです。壁付型の場合は、建物外壁へ施工。柱が無くすっきりとしたデザインに仕上がります。

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スクリーンタイプ

タープテントのような、手軽なシェードスクリーン。キャンバスを引き出し、手すりや地面等に固定するタイプです。ベランダやテラスの日よけや目隠しシェードとしておすすめです。

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オーニングの操作方法

オーニングの操作方法は、手動式と電動式があります。一般的なのは手動式で、クランクハンドルやロープ、フック棒操作で開閉操作を行います。

電動式オーニングの場合は、壁付けのスイッチやリモコン等で操作が行えるので、気温の低い冬場や雨などの悪天候時でも便利にお使いいただけます。風光センサー搭載の製品なら、風や光に合わせて自動的に開閉する機能もあります。

タカノでは、独自のワンタッチ開閉機構を搭載した手動式オーニング製品もご用意しています。女性でもスムーズに開閉操作が行えると好評です。

ワンタッチ開閉機構の製品

木かげ

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カシオペア

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オーニングの7つのメリット・効果

オーニングには、単なる日よけを超えた多くのメリットがあります。以下に主要な7つの効果をご紹介します。

1.太陽熱を自在にコントロール

ほとんどのオーニングは角度や出幅を調節でき太陽光を自在にコントロールできます。季節や時間によって変化する太陽光の角度は、真夏の昼間は真上から。冬昼間でも斜めに日が射してきます。この太陽光の角度の違いに合わせて、オーニングの角度や出幅を調節し、季節に応じた温度調節ができます。

2.抜群の省エネ効果

夏の冷房費用が約33%削減できます。室内で遮光するカーテンやブラインドなどは、太陽熱がいったん室内に入ってしまうため、外断熱と比べると省エネ効果は低くなります。オーニングは外断熱なので、エアコンの稼働率を大幅に抑えることができます。

3.クーラー病対策と健康効果

エアコンの冷気で体が冷え、肩こりや腰痛などのクーラー病に悩む人々が増えています。冷房過多は「ストレス」をもたらし、疲れを増大させる原因になるとも言われています。オーニングで日陰をつくり外気を取り込むことで、自然に近い温度環境へ改善でき、クーラー病を防ぐことができます。

4.風が通る心地よい空間

高気密な現代の住宅では、湿気やダニ、ホルムアルデヒドなどの有害物質が、室内に残ってしまいます。オーニングがつくる日陰の涼しい空気を窓を開けて取り入れることで、室内の有害物質を排出し、クリーンで快適な空間をつくることができます。

5.紫外線対策・UV効果

年々、地球上のオゾン層が破壊され、地上に到達する有害な紫外線が増えています。この有害紫外線は皮膚ガンや白内障など人体に悪影響を及ぼすため、できるだけ直射日光にさらされない生活をすごしたいものです。オーニングは直射日光をさえぎることによって、この有害紫外線から身を守り、また大切なカーテンや家具、畳などの色焼けも防ぐことができます。

6.周囲からの視線を遮断・プライバシー保護

現代は、マンションの上層階や隣の2階・3階からの視線など、上からの視線が気になる時代です。オーニングは、太陽光を遮ると同時に、上からの視線も遮りますので、視線を気にしてカーテンやブラインドを使うことなく、開放的に暮らすことができます。

7.体感温度を約7℃下げる効果

体感温度とは、人の肌が感じる温度の感覚を表したものです。人は気温だけではなく、温度、風、日射や地表面からの放射熱から影響を受け、「暑い」「涼しい」と感じます。オーニングを設置して日影をつくり出すことで体感温度上昇の要因である、日射と赤外放射を大幅にカットします。結果、オーニングの下の体感温度は、日向と比べると約7℃下がります

オーニングの設置場所と用途

オーニングは、その多機能性から様々な場所で活用されています。以下の表で主な用途と設置場所をご確認ください。

主な用途

設置場所

  • スペースの拡大
  • 看板・目印

カフェ・レストラン レジャー施設 ホテル 冠婚葬祭 リゾート施設 商用施設 高速道路

  • ワーケーション
  • 3密回避

リゾート地、観光地、ホテル等
 

  • 紫外線対策
  • 視線対策
保育・幼稚園・学校(プール、競技場など)
  • 太陽熱コントロール
  • 省エネ
  • クーラー病対策
  • 視線対策
一般住宅 海外住宅 病院・医療・福祉施設
  • 屋外喫煙スペース
公園・公共施設
  • 西日対策
  • 雨除け対策
工場・倉庫

オーニングとシェード・テラス屋根との違い

オーニング、シェード、テラス屋根はそれぞれ異なる特徴を持っています。

オーニングとシェードの違い

オーニングははっ水性のある厚手の生地でつくられているのに対し、シェードの生地にははっ水性が低いメッシュ生地のものが多くなっています。また、シェードは端を手すりや床や壁に固定して設置される点も、オーニングとは異なります。

オーニングとテラス屋根の違い

オーニングは使わない時に折りたためるのに対し、テラス屋根は柱で固定するため、原則として一度設置したものは動かすことができません。可動性の有無が大きな違いです。

補助金制度の活用・道路占用許可の緩和について

新型コロナウイルス感染症の影響で、テラス席・テイクアウト用スペース・路上での快適なオープンエア空間等、三密回避のスペースづくりを検討されている企業・店舗様も多いかと思います。

withコロナ・新しい生活様式があたりまえになりつつある今、オーニングやパラソルを使ったテラス席等の整備に活用できる、各種補助金制度や道路占用許可の緩和にも注目が集まっています。

中小企業等の事業再構築を支援する制度『事業再構築補助金』
対象となる中小企業等の、新分野展開・業態転換・事業業種転換・事業再編への取組が補助金の対象となります。

小規模事業者を対象とした『小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>』
対象となる小規模事業者の、 感染防止・対人接触機会減少への取組と、新たなビジネス・サービス・生産プロセスの導入への取組が補助金の対象となります。

コロナ禍における道路占用許可の緩和と歩行者利便増進道路(ほこみち)制度
新型コロナウイルス感染症の影響を受ける店舗・企業等を支援するための緊急措置として、テイクアウトやテラス営業などの路上利用に伴う道路占用許可が緩和。
特例措置終了後も、「歩行者利便増進道路(ほこみち)」に移行を希望することができます。

タカノのオーニング オーニング文化の創造

タカノ株式会社のエクステリア事業は、オフィスチェアのパイプ加工技術をベースに1982年に誕生しました。
現在は、「オーニング」「パラソル」「自動可動カーポート」など、ガーデンエクステリア製品を中心に事業を展開。それぞれ多彩なデザイン・バリエーションを備え、市場のニーズに対応しています。
今後は、タカノならではの強みを活かし、メカトロニクス・セキュリティー技術や電装を利用した付加価値の高い商品の開発に力を注いでまいります。また、リサイクル材を利用した商品の開発も活性化させていきます。



風に強いタカノのオーニングとパラソル

オーニングやパラソルは一般的に風が弱点と言われていますが、タカノのオーニングやパラソルは、風への影響を計算、躯体への影響が極力少なくなるように設計されています。


オーニングについてよくあるご質問

オーニングとは何ですか?

オーニング(Awning)とは、英語で「日よけ」「雨よけ」を意味する可動式のテント状の製品です。建物の外側に設置して、日差しを調整したり雨をよけたりする機能的なエクステリアアイテムです。

オーニングにはどんな種類がありますか?

オーニングは、大きく分類すると「自立型」と「壁付型」の2種類に分けられます。自立型は柱で支える独立式、壁付型は建物の外壁に直接取り付けるタイプです。
詳しくはオーニングの種類をご覧ください。

オーニング設置には壁面工事が必要ですか?

自立型オーニングであれば、壁面への工事は不要。外壁を傷つけずに柱を使って設置できます。壁付型オーニングの場合は壁面工事が必要です。設置場所や建物の構造により適切なタイプをお選びください。

オーニングの効果やメリットは何ですか?

オーニングの主なメリットは、①日よけ・紫外線対策 ②省エネ効果(冷房費約33%削減) ③プライバシー保護 ④体感温度を約7℃下げる効果 ⑤クーラー病対策 ⑥デザイン性向上 ⑦空間の有効活用などがあります。

オーニングとシェードの違いは何ですか?

オーニングははっ水性のある厚手の生地で雨よけにも使用できますが、シェードは軽量なメッシュ生地が多く主に日よけ用です。また、オーニングは建物に固定された骨組みがありますが、シェードは簡易的な取り付け方法が一般的です。

オーニングの価格相場はどれくらいですか?

オーニングの価格は、サイズ、機能、設置環境等により大きく変動いたします。詳細な価格については、エクステリア専門業者様にお見積りをご依頼ください。

オーニングを設置するには?

オーニング設置を希望される場合は、外構関係の業者様やエクステリアショップ様へご相談いただくとスムーズです。地域名+エクステリア・外構等で検索されますと、お近くの店舗・業者様が検索できます。また、ウェブショップでオーニングやパラソルを販売されている業者様もいらっしゃいます。新築物件の場合は設計士様やハウスメーカー様にご相談いただく事も可能です。

オーニングのメンテナンスは必要ですか?

オーニングのキャンバス(生地)は、紫外線の影響で3~5年程度で交換が推奨されます。定期的な清掃と、強風時の収納を心がけることで長期間ご使用いただけます。

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