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お知らせ/展示会情報


JAXA「月周回有人拠点Gateway(ゲートウェイ)居住棟」のバルブ開発を受託

2025.12.16

月周回有人拠点「Gateway(ゲートウェイ)」内の国際居住棟(I-Hab)向けにJAXA(宇宙航空研究開発機構)が主導する環境制御・生命維持システム(ECLSS)用のバルブ開発を三菱重工業株式会社より受託しました。

Gateway (ゲートウェイ) とは・・・月面及び火星に向けた中継基地として、米国の提案のもと開発中の有人拠点。年間30日ほど宇宙飛行士が滞在し、それ以外の期間は無人運用される。
https://www.exploration.jaxa.jp/assets/img/program/Leaflet_Gateway_A4.pdf
宇宙利用の拡大とタカノの取り組み
世界では今、再び「月」が注目を集めています。NASAの「アルテミス計画」や民間企業による月面輸送・探査ミッションが進むなか、宇宙はもはや“探査の場”から“新たな産業分野”へと変化しています。
当社の産業機器部門では、電磁アクチュエーターや電磁バルブの開発・製造・販売を行っており、このような市場環境の中で、2021年に人工衛星向けの小型電磁アクチュエーターを開発。宇宙空間での実績を重ねてきました。
月周回有人拠点 国際居住棟「I-Hab」用バルブ開発への挑戦
国際居住棟「I-Hab」とは、月周回軌道上に構築される月探査の中継基地「Gateway(ゲートウェイ)」の主要な居住モジュールで、宇宙飛行士が生活・活動するための拠点です。今回開発を受託したバルブは、窒素と酸素を用い、居住内の圧力と酸素の分圧を宇宙飛行士が快適に過ごせる範囲内に制御するためのバルブで、宇宙空間という過酷な条件下でも以下の高度な性能が求められます:

  1. 酸素ガスの安定供給: 国際居住棟内で人類が生活する上で欠かせない酸素ガスの流量制御を確実に行うこと。
  2. 遮断性能の向上: 月での限られた資源を効率的に活用するため、ガスの損失を最小限に抑える遮断性能を実現すること。
  3. 小型・軽量化: 打上げ時のコスト削減やスペース効率の向上を目指した設計であること。
当社は、流量制御用電磁バルブの開発技術、小型軽量化に関するノウハウ、そして宇宙用アクチュエーターの開発実績を評価され、今回のバルブ開発受託に至りました。

国際居住棟(I-Hab)における日本の担当範囲
https://www.exploration.jaxa.jp/assets/img/program/Leaflet_Gateway_A4.pdf
今後の取り組み
2026年度には、開発中の試作モジュールを試験施設にて実証予定です。
将来的には月周回軌道へ打ち上げられる有人拠点「Gateway(ゲートウェイ)」内の国際居住棟(I-Hab)への搭載を目指します。
当社は、地上産業で培った高精度技術を宇宙に応用し、“月で流体を制御するメイド・イン・ジャパン技術”を長野県から世界に発信してまいります。

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