医療・福祉施設では、患者や利用者の心身の健康を保つために、屋外空間の活用が近年注目を集めています。リハビリやレクリエーション、面会スペースとして活用することで、自然の光や空気を取り入れ、閉塞感を緩和できるというメリットがある一方、強い日差しや暑さ、雨天時の対応などをどうクリアするかが課題となります。
そこで今回ご紹介したいのが、オーニング(可動式日よけ)の導入。季節に応じて開閉しやすく、医療・福祉施設ならではの安全面・バリアフリー面を考慮した運用が行いやすいのが特長です。
オーニングを開いておくだけで、利用者が屋外リハビリを行う際に直射日光による熱中症リスクを抑えつつ、自然の風を感じられます。夏場の強い日差しを和らげることで、歩行訓練や軽い体操などのアクティビティも快適に実施できます。
電動式や手動式などさまざまなタイプがあるオーニングは、必要に応じてサッと広げたり収納したりできるのが最大の魅力。屋内に引き返す前に急な雨が降り出しても、短時間なら雨よけとしても役立ちます。
病院や福祉施設の待合室が混み合う場合、屋外に予備の待合スペースを設けることで密集を緩和し、プライバシーも確保しやすくなります。オーニングがあれば夏場でも熱がこもりにくく、涼しく過ごせるため、多くの方にとって負担の少ない環境になります。
感染対策から屋外での面会を推奨している施設も増えていますが、日差しを遮る日よけがあると、車いすや歩行が不安な方でも安心して会話を楽しめます。
オーニングを建物の壁面や出入り口に取り付けることで、屋外への動線にスムーズに日よけを設置できます。段差解消やノンスリップ床材とあわせれば、車いす・歩行器利用者が移動しやすい屋外環境が整えやすくなります。
通路にオーニングを設置した事例
傘やパラソルとは異なり、オーニングは頭上部分に大きく空間を確保できるため、歩行スペースや機材を置くための場所を広く取りやすいという利点があります。
人は自然光を浴びることで体内リズムが整いやすくなるとされており、リハビリや療養のモチベーション維持にもつながります。オーニングの下であれば、ほどよく日差しを取り込みつつ紫外線からも守られるため、利用者やスタッフのストレス軽減が期待できます。
夏本番になる前にUVカット素材や遮熱性能の高いオーニングを選んでおくと、より確実に熱中症リスクを抑えられます。通気性を確保するために、縁側や開放廊下の一部に取り付けるなど、風通しの良い場所へ設置すると快適さがアップします。
春や秋は、気候が穏やかで屋外活動がしやすいシーズン。オーニングがあれば、晴天日は日差しを取り込みながら過ごせますし、少し寒いときは畳んで陽だまりを活かすなど、季節に応じた調整が可能です。
天気や季節に合わせて開閉できる点がオーニングのメリット
冬場でも、暖かい日中に少し屋外で日光浴をすると、セロトニンの分泌を促しメンタル面に良い影響を与えると言われています。日差しが貴重な季節だからこそ、オーニングを必要に応じて開閉し、風や雪を防ぐ工夫が求められます。
外来患者が多い総合病院では、受付や支払い待ちなどで待合室が混雑しがち。オーニング付きの屋外ベンチを用意することで、利用者が安心して外の空気を吸いながら待機できる。バリアフリー仕様の通路と組み合わせることで、車いす利用者の移動もスムーズ。
発熱外来用に設置した屋外受付けと待合所
中庭や屋上にオーニングを設置し、散歩や簡易的なリハビリ体操、レクリエーションを楽しむスペースに。室内よりも気分転換しやすく、活動意欲の向上に繋がりやすい。日差しが強い日にも、しっかり影を作れるため熱中症予防の効果も大きい。
入院患者や訪問者が自由に利用できる屋外テラス
オーニングは、医療・福祉施設における屋外リハビリや待合スペースを大幅に快適化する優れたソリューションです。開閉の自由度が高く、強い日差しや雨から利用者を守りながらも自然光や風を感じられるため、ストレス軽減や健康面のサポートに役立ちます。
特に夏場の猛暑対策や雨天時の屋外運用に悩む施設管理者の方にとって、オーニングは安全面・バリアフリー面でも大きな助けとなるでしょう。季節に応じた快適な屋外空間を実現したい方は、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。
また、実際にオーニングやパラソルが見られる展示場が、東京都と長野県にございます。 ぜひ、実物をお確かめください。ご来場お待ちしております。