赤いそばの花
「高嶺ルビー」の物語

赤い花を咲かせるソバ「高嶺ルビー」


信州のとある大学に、「そば博士」と呼ばれる先生がいました。

1970年代後半のことでした。先生はヒマラヤの高山に珍しい赤い花を咲かせるソバがあることを聞き、その地を訪れようと決心しました。


そこは標高4000m近いヒマラヤ山脈の麓。強い紫外線がふりそそぐその土地は、とても作物が育ちそうな環境ではありません。しかしそこにあったのは、目をみはるような一面の赤そば畑。荒々しい山肌に突然現れた鮮やかな〝赤〝は絶句するような美しさでした。


それから十数年後。

先生のもとへタカノから1 人の青年が派遣されました。当時としては珍しい、大学と企業の共同研究を行うためでした。 研究テーマは、地域に役立つソバの品種を作ること。先生は、青年とともに再びヒマラヤを訪れることにしました。


あの美しい赤ソバを、日本でも栽培できる品種にしようと考えたからです。ところが、ヒマラヤから持ち帰ったその種は、日本では赤い花を咲かせませんでした。 気候風土の違いがその大きな原因でした。先生と青年の、気の遠くなるような研究のはじまりでした。

何年にも渡る研究の末、日本の風土に合う、赤い花のソバ品種 「高嶺ルビー」 が誕生しました。

やがて信州の伊那谷では、毎年秋になると高嶺ルビーの赤い花が咲きほこり、日本蜜蜂の飛び交う風景が見られるようになりました。


あれから20年・・・

ある日、タネを購入されたお客様の中から「もっと赤くはならないのか」というお声を頂きました。 私たちは、そのお客様の声にお応えすべく、品種改良を行うことにしたのです。 品種改良は、長期にわたりました。他のソバ品種と交配しないように、一部の隔離圃場で、極秘の研究が進められたのです。

その努力の結果、年々少しずつ、その赤色は、濃さを増していきました。そしてついに、2011年に、高嶺ルビーの進化した品種が認められ「高嶺ルビー2011」が誕生したのです。

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